第12号(P.11)新自由主義反対・平等に向かう民衆行動
新自由主義反対・平等に向かう民衆行動事務局長 イジョンジェ
私は、韓国から来た新自由主義反対・平等に向かう民衆行動事務局長、イジョンジェです。お会いできてうれしいです。
去る4月に開かれた南北首脳会談と、6月12日に開かれた最初の米朝首脳会談で、韓国では「春風」が吹くと言って浮き足立っています。 70年引きずってきた朝鮮半島の経済的・地政学的葛藤がついに終わって、韓国、北朝鮮の皆に「繁栄」と「平和」の道だけがあるだろうと期待しています。
このような「春風」を主導しているムンジェインと「共に民主党」政権に対する人気が、天の高さを知らずに跳ね上がっています。
2017年に韓国を熱い雰囲気にしたパククネ前大統領退陣闘争に心ならずも引きずられてきて、政権を取るやいなや自分たちの公約を翻してサード配備を強行し、「革新成長」という名の下に公共企業私有化・「容易な解雇」など、労働者に対する攻撃を露骨に行っている韓国版安倍であるムンジェイン政権の政策は、すっかり忘れているという話です。
米朝首脳会談が開かれている間、ムンジェインはフィリピンのドゥテルテに会って、武器輸出に熱を上げていました。 ムンジェイン政権が販売しようとする武器がドゥテルテ政府の自国民弾圧と虐殺に使われたり、南中国海紛争に投入されて、東南アジアの緊張を高めることに活用されることが明らかなのにです。
今の電撃的「平和会談」局面は、鍵を握っている米帝の首謀者であるトランプが、帝国主義を捨てて、悔い改め善人になったのではありません。
かえって自分たちの野心を一時的に隠した戦術的変化だと見なければなりません。トランプが羊の仮面をかぶったことは、北朝鮮がかなり以前から切実に見送ってきた経済開放の許容をエサに、核武装を取り除こうとするものです。
もしキムジョンウンが核をあきらめるならば、本国で守勢に追い込まれたトランプ自身の境遇も反転するだけでなく、アメリカが中東戦争で難しくなった世界最強国としての位置づけを回復する一挙両得の快挙になるでしょう。
もしこのような宥和策で、北朝鮮と中国との関係を分離させるならば、続く経済不況で激しくなる帝国主義競争でアメリカが勝利し、中国を支配できる戦略的橋頭堡も用意されるでしょう。
過ぎた歴史を振り返ると、南北の各政権の必要に応じて「南北和解平和局面」は何度もつくられました。
しかしそれぞれの「和解局面」は、南北の政権の状況が変わるとすぐに衰えました。 2007年10・4共同宣言以後、1年ぶりに韓国の金剛山(クムガンサン)旅行者「パクワンジャさん殺害事件」で、南北関係が急速に冷え込んだのがその一例です。
北朝鮮とアメリカの間の協定も何度もありましたが、すべてアメリカの約束不履行で中断されました。 2000年の「ジュネーブ合意を遵守して、停戦体系を終息させ、平和保障体系に転換するための努力」を念押しした「米朝共同コミュニケ」も、2002年の延坪(ヨンピョン)海戦とブッシュ政権の「悪の枢軸」発言で紙切れと化したことがあります。
去る5月8日、2015年に国連常任理事国が参加した「イラン核協定」を破棄したように、アメリカは自分たちの理解によっていくらでも約束を破ることができます。したがってこのような平和協定は真の平和を担保できません。
私たち労働者階級は人類の解放のために闘争してきました。 平和はその解放の必要不可欠な価値です。 しかし「平和協定」が人類のための真の平和をもたらすことができないなら、私たちはこの真実を率直に語る義務があります。
皆さん、真の平和のための闘争の先頭に、共に立ちましょう。
支配階級の平和協定に対する幻想を粉砕しよう!
駐韓・駐日米軍を追い出そう!
帝国主義に反対する日本、韓国をはじめとする国際労働者階級よ、団結しよう!
世界を戦争の惨禍に追い込む帝国主義に立ち向かい、共に闘争しよう。
資本主義にケリをつける労働者革命だけが、真の平和をもたらすことができる。
韓国・日本の労働者革命と、中国・北朝鮮スターリン政権を打倒する政治革命で、東アジア社会主義連邦共和国を建設しよう!
(8・6ヒロシマ大集会での発言)
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