第7号(P.4~5)韓国・非正規職支会『野の花、――工団に咲く』刊行!

○紹介

 韓国・民主労総金属労組に所属して闘う旭(旭硝子)非正規職支会の組合員たちの手記をまとめた『野の花、――工団に咲く 世の中を変える闘争、旭非正規職支会の話』の日本語版が刊行されました。

 組合活動を始めて間もない組合員たちがそれぞれつむぎ出した言葉が胸をうち、こうした小さな職場での闘いを通じて民主労総がひとつに団結し、前進していることが伝わってきます。

 今年2月、旭非正規職支会は再び日本遠征闘争を決定。初参加の組合員3人が日本の労働者との連帯を求めてやってきました。

 この手記の売り上げ1冊につき500円が、遠征闘争を支えるカンパとなります。ぜひともお読みいただき、連帯行動にもご参加ください!

(『国際連帯』第3号に、ミンドンギさんの「国境を越えた連帯の感動」を収録しています)

翻訳・編集 動労千葉国際連帯委員会

発行所 労働者学習センター(千葉市中央区要町2―8 DC会館)

頒価 1000円

○旭非正規職支会の労働者の手記より(『野の花、―工団に咲く』から)

 希望退職をするのかしないのかを選択しなければならない瞬間が来た時、……私は結局、ともに生きるための選択をしました。これまで人のものを奪ってこそ生きられると思っていたが、労働組合活動をしながらともに生活する方式を学んだからです。(アンジンソク組合員)

われわれは今、現場で言われるままに働く労働者ではない。労働組合を通して歪んだ世の中を正しく見ることができる目を養うことができた。亀尾地域を組織して全国の同志たちと共同の力で闘い、世の中を変える労働者になった。

(チャホノ支会長)

 自分たちの闘争と暮らしを書き始めて何よりも自分たちのことを知らせたくなった。自分たちがなぜ『非正規職を撤廃せよ』と要求し闘うのか。生計が困難な中でもなぜ闘いをやめることができないのか。われわれがなぜ高空に上って断食をすることになったのか。様々な同志の助けで作られた大切な本がもうすぐ出るといううれしさと胸の高鳴りで高空断食籠城を耐え抜いてもいる。

(オスイル組合員、昨年4~5月に「整理解雇撤廃、非正規職撤廃、労働法全面再改定」を掲げて行った高空ハンスト籠城闘争現場から)

○旭非正規職支会の闘い

 ガラス業界世界トップの日本企業・旭硝子は2005年、50年間の土地無償貸与と8年間の関税・法人税・地方税全額免除という破格の特恵を得て韓国に進出。韓国法人・旭硝子ファインテクノコリアは労働者に最低賃金で週70時間もの強労働を強いて莫大な利益を上げてきた。これに対して15年に社内下請け業者GTSで働く労働者が労働組合を結成すると、旭硝子は直ちに請負契約を解除し、メール1本で労働者178人全員を解雇。旭社内下請け労組は政府による直接雇用命令を無視し続ける資本に対して、あくまで解雇撤回・原職復帰を求めて闘いぬいている。

 民主労総参加の金属労組亀尾支部に加盟した旭非正規職支会は今や、民主労総の非正規職撤廃闘争における不抜の拠点へと発展している。昨年4~5月に旭支会、東洋セメントなどで構成された「労働者民衆の生存権をかちとるための闘争事業場共同闘争委員会」の6人が、「整理解雇・非正規職・労働悪法撤廃、労働法の全面再改正、完全な労働3権の獲得」を掲げてソウル・光化門交差点にある広告塔上での高空ハンスト闘争に立ち上がった。この闘いは前大統領パククネを打倒した2016~17年の「ろうそく革命」を経ても労働者の現実が変わっていないことを全社会に訴え、大統領の交代によってではなく労働者の闘いによって社会を変えようと呼びかけるものとなった。

○2・21~3・9日本遠征闘争

旭硝子は不当解雇された韓国労働者たちを復職させろ!

★旭支会支援・連帯集会(3月2日)

★旭支会国会前行動・記者会見

 3月7日(水)午後3時

 衆議院議員会館前

国際連帯共同行動研究所

新たな労働者の「インターナショナル」の建設を目指す研究所です。