第12号(P.8後半~P.9前半)アメリカ サンノゼ平和・正義センター

サンノゼ平和・正義センター元代表  シャラット・G・リン

 本日、ここヒロシマでの国際反戦反核集会で発言できることを本当に名誉に思います。

 私は、拡大する核兵器と核戦争の脅威を押しとどめるために61年前に設立されたカリフォルニアのサンノゼ平和・正義センターからやってきました。

 明日は、アメリカのヒロシマへの原爆投下の73周年になります。悲しむべきことに、私たちは今日未だに、無責任極まる政権が公言する核による絶滅の脅威に直面しています。

 原爆投下は日本の降伏を早め、「アメリカと日本の人民を救う」ためであったと度々聞かされてきましたが、それは全くの虚偽です。多くの民衆が生活する都市への最初の原爆投下であるだけでなく、人類史上最大の集中的・瞬間的な大殺戮でした。これは恐るべき戦争犯罪であり、3日後にはナガサキで二度目の犯罪が繰り返されました。

 私たちは、天皇ヒロヒトがその軍国主義と戦争犯罪を差し置き、天皇制護持を条件に原爆投下前の降伏を不本意ながら考えていたことを知っ

ています。彼の申し出は、1945年6月にソビエトのスターリンとアメリカのルーズベルトに伝えられました。ヒロヒトの申し出を無視して決定されたヒロシマへの恥ずべき原爆投下は、アメリカの軍事的優位を強調し、一般民衆への投下の影響を検証し、東アジアの戦後体制へのソビエトの介入を阻止するためソビエトの対日参戦の出鼻をくじくことにのみ役立ちました。

 本日私は、アメリカのどの大統領も言おうとしなかったことをお伝えしたいと思います。またこれは、日本の現政権が日本の反戦・平和運動への後押しとなること恐れ、聞きたがらないようなことかもしれません。

 アメリカは人口密集地に原爆を使用した唯一の国です。核兵器のない世界を実現することを望む大多数のアメリカ人民を代表して、ヒロシマとナガサキへの原爆投下を謝罪します。アメリカ人民の日本人民への心からの謝罪です。

 もちろん私は謝罪をする法的権限を持ち合わせていません。しかしながら私は謝罪の道徳的権限を有しています。それは法的権限を凌駕(りょうが)します。(中略)

 北朝鮮はなぜ悪魔化され、執拗な制裁を受け、承認されず、体制転覆を狙われ、挑発的な軍事演習の照準とされているのでしょうか。対照的に、パキスタンやイスラエルのような核保有・拡散推進国は空前の軍事援助を受けています。この2国は戦術核の先制使用を排除しようともしていません。

  ムンジェインが大統領となり、冬季オリンピックが行われたことを機会に、今や朝鮮人民は、戦争に反対し平和と協力をめざす一つの民族として団結する新しい出発点に立ちました。私たちは本日、朝鮮人民の自己決定権、再統一と二つの朝鮮の間の話し合いを通した平和を全力で支援・連帯していきたいと思います。

 戦争絶対反対!

 いくつかの核ではなくすべての核の廃棄を! ヒロシマ、ナガサキ、フクシマを繰り返すな! 平和主義憲法の解体を許すな! すべての米軍基地を撤去せよ! 朝鮮、イランにおける戦争絶対反対!

 平和、平等、一体性、環境保全と社会的正義のために闘おう!