第11号(P.7)シリーズ中東の話④

イスラエルよ、恥を知れ!

日本アラブ未来協会 田中博一

  1948年12月、パレスチナ戦争後の国連総会決議194号で認められた「パレスチナ難民のイスラエル領に帰還する権利」によって故郷への帰還を求める3月30日の「土地の日」以来、イスラエルとガザ地区との境界線に沿って行われているガザ市民の行動において多大な犠牲者が生じている。

 この行動は6月8日までの「帰還大行進」の一部として行われ、非武装のパレスチナ人のデモ参加者に対してイスラエル軍が実弾を使用するなどの過剰な行動が問題視されている。数多くの犠牲者が運び込まれたガザの病院は、長年の封鎖により慢性的なエネルギー不足や医薬品の欠乏状態にあり、対応に苦闘している。

 国連人道問題調整事務所(UN OCHA)によれば、この期間の死者・負傷者は次のようになっている。

死者             負傷者

パレスチナ人 131人( ※)   1390人

イスラエル人  0人       4人

※死者131人の内訳

 成人男性115人 女性1人

 未成年・少年14人 少女1人

治療を受けた7548人の内訳

性別  男性7077人 女性  471 人

年齢別 成人6357人 子ども1191人

※実弾による負傷者3778人(50%)

ガス弾による負傷者1384人(18%)

ゴム弾による負傷者 427人(6%)

その他       1959人(26%)