第6号(P.5)韓国 民主労総が2018年決戦に突入

イヨンジュ前事務総長の闘い

勤労基準法改悪阻止へハンスト籠城

――身体を張った闘いに共感

 昨年12月17日から27日、ハンサンギュン委員長と同じく2015年の民衆総決起闘争を口実に指名手配されてきた民主労総のイヨンジュ事務総長(写真中央)が、「勤労基準法改悪阻止・拘束労働者釈放・政治指名手配の解除」を訴えてソウル・ヨイドの「共に民主党」党舎内で水と塩のみのハンスト籠城を闘った。

 絶対に引けないと体を張って立ち上がったイヨンジュ事務総長のもとには、とりわけ青年・学生たちから熱い支持と連帯が寄せられた。ハンストは健康状態悪化のために終了したが、彼女は「民主労総はろうそくの呼び水であり、ろうそく(がめざした社会)の完成までが民主労総の歴史的責務です」「後退のない積弊清算とすべての労働者の労組活動をする権利が保障される社会のために、再び民主労総が進み出るときです。同志たち、まだ闘いが必要な時期です」「いつでもどこでも民主労総の旗がひるがえる労働者の街でまた会いましょう。トゥジェン!」と、熱烈なアピールを発して堂々と新たな闘いに入った。

 担架に横たわる彼女に対して令状を執行するという恥知らずな逮捕を行った権力、そしてムンジェイン政権への怒りはいっそう高まっている。こうした命がけの闘いに押され、年内の勤労基準法改悪強行は破産した。


ハンサンギュン前委員長・獄中書簡 

労働者の団結で労働が尊重される社会を

 2015年の「民衆総決起」を主導したことで不当にも逮捕され、獄中闘争を闘いぬいてきた民主労総のハンサンギュン委員長が昨年末で任期を終えました。サンヨン自動車支部の仲間にあてた手紙を一部抜粋して紹介します。

 労働者を敵として露骨な弾圧を行ったパククネ政権との闘いの先頭に立ったことは民主労総委員長の当然の責務です。パククネは恐怖を拡大し、労働者民衆の怒りを眠り込ませようとしましたが、われわれは膝を屈することなく闘いました。

 結局、労働者民衆を踏みにじったパククネは弾劾・拘束されました。こんなに早く来るとは思いませんでしたが、労働者民衆の怒りは爆発しました。

 広場の感動を感じることはできなくても、塀の外の世界が驚異のように感じられた時間でした。この瞬間から、労働者を閉じ込める監獄はもはや監獄ではないと思いました。物理的に塀の中にいるか、同志たちとともにいるかの違いがあるだけです。

 ムンジェイン政権を責める必要もありません。ろうそく政府と自任していますが、政権の実体は労働者の期待とは異なることを悟れば、そこからまた進展するでしょう。怒って批判するのはたやすくとも、労働者の側が実力を伸ばすのは容易なことではありません。

 われわれに、意気地がない犬のようにワンワン吠えている時間はありません。労働を尊重する世の中は、労働者の団結した力でつくりあげない限り蜃気楼に過ぎないということを忘れてはならないのです。

 最も苦しみながら生きかつ闘っている労働者、非正規職労働者、

低賃金の未組織労働者が単なる少数でなくなる、よりよい社会をつくるために、多数の人びとが自覚する新年になることを望みます。

 この道に残りの人生を捧げることを真っ白い壁を証人として誓い、新年の最初の日を迎えます。

 愛しています。トゥジェン!

 2018 1.1 ファソン(華城教導所)にて ハンサンギュン書

国際連帯共同行動研究所

新たな労働者の「インターナショナル」の建設を目指す研究所です。