『月報』第4号文字版(1~4ページ)

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11月国際連帯共同行動(東京ーソウル)が大成功!

安倍・トランプを痛撃

 米大統領トランプの来日―安倍との戦争会談、そして朝鮮半島への米軍の集結と大演習・臨戦態勢に対して、国際連帯の闘いが燃え上がった。

 トランプが米軍横田基地に降り立ったその日、警察官2万1千人の超厳戒態勢を突き破り、東京・日比谷―銀座で4800人の集会とデモが闘いぬかれた。(アピール8面)

 日本全国から闘う労働組合と諸団体が結集し、海外からは韓国の民主労総を中心にした30人の大訪日団、ドイツ機関士労組の鉄道労働者たち、アメリカから国際港湾倉庫労組ILWUの港湾労働者たちが参加。世界各地出身の滞日労働者たちも。中国、トルコ、ブラジルの闘う労働組合・労働者グループからは、熱い連帯のメッセージが届いた。

 日本に続いてトランプが訪問した韓国では7~8日、民主労総など200以上の団体でつくる「NOトランプ共同行動」が全国で抗議行動を展開し、トランプを痛撃した。そして12日には、ソウルで開催された民主労総全国労働者大会に日本から100人を超える動労千葉訪韓団が参加し、ともに闘った。「ろうそく革命は終わっていない」「労働者はひとつだ」を掲げた韓国労働者人民の不屈の闘いが、今まさに戦争を止めている。

 わずか17%の得票で70%の議席をかすめ取った安倍は、早ければ年内に自民党改憲原案をまとめ、来年の通常国会での発議をめざすという方針をうちだした。改憲・戦争と労働法制大改悪・大量解雇攻撃との大決戦が始まった。

 世界の労働者と連帯し、安倍政権をうち倒して戦争を止めよう!


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11・4国際連帯集会の発言より 労働者の国際連帯で新しい社会を!


布施幸彦さん(ふくしま共同診療所院長)

 全世界から11・4労働者国際連帯集会に参加された皆様、ご苦労様です。私はふくしま共同診療所院長の布施幸彦です。2011年3月11日に起こった福島第一原発事故の地、福島県で診療を行っています。福島原発事故は三つの原子炉のメルトダウンです。スリーマイル、チェルノブリを超える歴史上最大の原発事故です。今すぐ原発なくせ!は当該である日本の労働者人民の責務であると共に、全世界人民の共同の闘いです。

 最初に当院の設立経緯から述べます。原発事故後、日本政府と福島県行政と権威主義的医療界は「放射能の心配はいらない」という宣伝に躍起となり、今日に至っております。そうした圧力のもとで、住民が放射能汚染による健康被害を心配し、医療機関にかかっても「放射能の心配はいらない」と診療を拒否する事態が全県各地でおこりました。福島では放射能による健康被害を相談できる医療機関は皆無に近かったのです。そこで、放射能汚染による健康被害を心配する福島の住民と全国の医師有志で、「内部被曝・低線量被曝は危険である」という医療機関を創ろうと、全国・全世界に募金を呼びかけたところ、日本の広範な人びとが応じてくれました。それだけでなく、韓国、ドイツ、アメリカなど全世界からも基金が寄せられ、2012年12月1日に開院することができました。だから、当診療所は、全世界の労働者の国際連帯の結晶です。最初に全世界の労働者の皆さんに感謝申し上げます。

 当院は、「避難・保養・医療」という原則を掲げて診療を行っています。福島は放射能汚染地域で全員が避難すべきです。だから第一には避難です。しかし福島から避難できない多くの人がいます。その人たちは、放射能の影響のない地域にたとえ数日間でも保養に行った方が、放射能による健康被害を少なく出来ます。だから第二には保養です。今でも多くの人々が放射能汚染地域で生活しています。こうした住民の健康を守るために診療所は医療を提供します。だから三番目に医療です。

 次に今、福島で問題となっていることについて述べます。一番の問題は、小児甲状腺がんの多発です。現在、県の発表でも甲状腺がんないし疑いが194人、手術で154人ががんと確定しています。国連科学委員会(UNSCEAR)、福島県、日本政府は「放射能の影響は考えにくい」と言っています。しかし、小児甲状腺がんの発生率は100万人に1人から2人です。福島県では3000人に1人の割合で発生しています。チェルノブイリ原発事故と同じように放射能によるものとしか考えられません。しかも現在、この小児甲状腺がんの健康調査を縮小解体しようとする政府の動きが、公然と開始されました。それは放射能被害の国際的隠蔽であり、許すべからざる犯罪行為です。

 二番目の問題は、復興という名の被曝強制と棄民政策です。日本政府は、いつ再爆発を起こしてもおかしくない福島第一原発周辺の年間20ミリシーベルトに及ぶ放射能高汚染地域に住民を帰しています。県外へ避難した人たちの住宅手当全額補助は今年3月に打ち切られました。東京電力は来年3月には仮設住宅に住む住民への精神的補償金を打ち切ります。経済的困窮に追い込んで帰還させ、被曝させようとしています。これは国による「復興」「帰還」という名の棄民政策です。ふくしま共同診療所は、帰らない闘いをしている福島県民と共に闘っていきます。

 その他にも、小児甲状腺がんだけでなく、様々な健康被害が起こっていること、放射能汚染水を海洋投棄していること、原発労働者や多くの労働者が被曝下の労働を強制されていること、放射能汚染物質を土盛りの「中間貯蔵施設」に永久保存しようとしていること、など多くの問題があります。

 開院後の5年間の診療所の活動を報告します。一つ目は、甲状腺エコー検査です。放射能による甲状腺がんが多発しているので、大人も含めて甲状腺エコー検査を延べ3000人に行ってきました。二つ目は、避難された住民の健康を守る活動です。津波や放射能汚染のために仮設住宅に避難された住民を対象に、仮設住宅を訪問して健康相談を行ってきました。三つ目は、原発労働者や除染労働者の健康を守ることです。原発労働者が原発事故収束のために働いています。また県内の放射能汚染を除去する作業を行っている多くの労働者がいます。彼らの仕事は被曝労働ですが、彼らの働きなしには福島での住民の生活は考えられません。彼らの健康を守って行くことも大事な診療所の仕事です。四つ目は、全国で行っている講演会活動です。講演会活動は、全原発を廃炉にし、「第二のフクシマ」をつくらせないための重要な活動だと思っています。

 私たちは事故以来、全世界で反核を闘っている医師たちとの連携も行ってきました。2015年以来は韓国の反核医師の会が参加して下さっています。また核戦争防止国際医師会議(IPPNW)ドイツ支部からの連帯のメッセージをいただきました。今年1月18日には韓国の国会議員会館で行われた反核韓日国際シンポジウムに招かれ私が講演してきました。五つ目は、県内外に住んでいる避難者への支援です。避難者を支援するために、福島県内だけでなく、全国で「被曝と帰還の強制反対署名」を行っています。今までに4万筆以上集めました。この署名運動は、福島からの反乱の狼煙です。

 なぜ、政府が「福島原発事故はなかった」ことにしようとしているのか。安倍政権は、安全保障法制(戦争法)、秘密保護法、共謀罪を制定し、また数々の疑獄を引きおこし国民の不信の声が爆発しました。それに対して、衆議院解散と総選挙を強行しました。戦争放棄を宣言した現憲法を改悪し、戦争が出来る軍事国家に日本を変えようとしています。現代の戦争は核戦争です。核兵器を持つには、原発(核技術)が必要です。だから、現政府は「福島原発事故はなかった」ことにする攻撃を行っているのです。

 ふくしま共同診療所は、今後も被曝による健康被害を告発し、事故の収束はこれから何十年何百年とかかるんだ、全責任を国と東京電力は取れ、と声を上げていきます。

 診療所の闘いだけでは安倍は倒せません。日本にも民主労総のような労働組合が必要です。11・5全国労働者総決起集会は、闘う労働組合再生の出発点です。韓国でパククネを打倒した民主蜂起にならって、福島からの反乱(いますぐ原発なくせ)で闘う労働組合をつくり、東京オリンピックを粉砕し、憲法改悪・朝鮮戦争に向かう安倍を倒します。全世界の労働者の力で、地球から戦争と原発をなくしましょう。闘う労働組合の国際連帯の力で、私たち労働者の世界をつくりましょう。


診療所に支援カンパを!

 ふくしま共同診療所は、建設から今日まで、全国・全世界からの支援カンパで支えられてきました。今後も診療を継続し、原発をなくし、国家と闘う根拠地として維持・発展させるためにご支援をお願いします。

●郵便振替 02200-8-126405

福島診療所建設基金

●銀行 福島銀行 本店(110)普通預金1252841 福島診療所建設基金 代表 渡辺 馨

ウェブサイト→https://www.fukushimacollaborativeclinic.jp/


 

パクソンスさん(全国鉄道労働組合ソウル地方本部長)

 改憲に反対し、日本社会の民主主義のために闘う日本の労働者同志の皆さん、そして戦争に反対し、地球に平和をもたらすためにこの場に集まられた参加者の皆さんにごあいさつ申し上げます。韓国・ソウルから来た全国鉄道労働組合ソウル地方本部本部長パクソンスです。トゥジェン(闘争)!

 韓国では昨年冬、労働者と市民の力で独裁者を追い出しました。鉄道労組は、パククネ政権の年俸制改悪に対して74日間のストライキを行いました。鉄道労働者は民主労総の労働者と連帯して闘いました。年俸制を強要し、サード配備を強行するなど、反民衆、反労働者的なパククネ政権を追い出すために、ストライキの期間ずっとロウソク集会に参加しました。その結果パククネ政権は弾劾され、パククネとその追従者が続々と監獄に送り込まれました。このように労働者の組織された闘いは市民社会を揺さぶり国全体を揺さぶって、情勢を変化させることができます。

 同志の皆さん、韓国ではパククネ政権が弾劾されて「共に民主党」が権力をとり、しばし労使間の平和が維持されています。韓国の鉄道でも年俸制が撤回され、韓国鉄道の子会社によって運営されてきた水西発の高速鉄道が再び韓国鉄道に統合される機運があるなど、長い間の闘争の成果が表れています。これはすべての労働者の闘い、そしてこれに触発された市民の闘いの結果です。

 しかし残念なことに、北朝鮮の核兵器開発による南北間の緊張と国際情勢の変化が、韓国社会の真の民主的進展を妨げています。韓国では自由主義的政権が権力を握りましたが、米国と日本では極右勢力が力を増しています。トランプは北朝鮮の核実験を契機として米国の覇権を強化しようと狙っているのです。中国は米国の試みに対して、武器開発に熱を上げています。日本は北朝鮮の核を口実に「戦争のできる国」へと進むために改憲を狙っています。こうした中で韓国は北朝鮮核問題の当事国にもかかわらずきちんと発言することができず、サード配備を強行するなど米国に引きずられています。

 同志の皆さん、韓国はすでに67年前に戦争を体験しました。日本も72年前に終戦を迎えました。労働者民衆にとって戦争がどんなものかは、語らずともおわかりでしょう。労働者民衆の子供たちは戦場に動員されて命を落とし、残った者は破壊と貧困、飢えと病気で死んでいきます。戦争によって民主主義が後退し、人権蹂躙とさまざまな悪法が横行することになります。私たちの両親の世代は直接戦争の被害を体験し、私たちの世代は戦争に続く飢えの中で米国の救援物資に頼って生きてきた記憶がまだ生々しいのです。だからこそ戦争に反対し、平和を根付かせるために、韓国の労働者民衆と日本の労働者民衆だけでなく、全世界の労働者民衆がともに行動し、実践する闘いを展開しなければならないと思います。

 同志の皆さん、戦争と同じくらい危険なのが原発です。日本はすでに福島第一原発事故で数多くの犠牲者を出し、韓国や中国などアジア各国に数多くの原発が散在しています。韓国では最近、南部地域での新たな原発建設を中断するのか継続するのかをめぐって激論が展開されました。結果は残念なことに、工事を継続するということになりました。しかし、どんな闘争にも無意味なものはなく、闘いを通じて原発の中断と廃止に進むと考えます。

 同志の皆さん、米国のトランプが日本を訪問します。日本に続き韓国も訪問する予定です。トランプは資本の利益のためには戦争も辞さない人物です。最低限の体面も恥もわきまえず、それこそ資本の論理で武装した人物です。しかし、平和を愛する全世界の労働者民衆の闘いが激しく巻き起こるならば、いくらトランプでもむやみに戦争することはできないでしょう。

 同志の皆さん、私たち韓国の鉄道労働者も、戦争反対、北朝鮮の核開発および韓国の核配備反対、サード配備反対など、平和のための闘いを懸命に進めていきます。私たち全員の力を合わせて地球上から戦争の脅威を消し去り、平和を根付かせるために力強く連帯して闘いましょう。この場に、各国の労働者とともに参加することができてうれしく思います。明日の集会までともに行動し、現場に戻って一生懸命闘い、一生懸命組織しましょう。トゥジェン(闘争)!!!



クルト・シュナイダーさん(GDLベルリン都市鉄道支部長)

 本日この国際連帯集会でお話しすることができて、とても光栄です。私たちにこうした機会をくださり、また私たちを心から歓迎してくださって、大変感謝しております。私たちはドイツ機関士労組とドイツ鉄道交通労組の組合員からなるドイツ代表団です。

 2013年、私たちは2人でこの集会に参加しました。今回は6人です。でもじつは、もっと多くの仲間たちが来たがっています。というのも、ここには戦闘的な組合があり、多くの職場・産業から多くの仲間たちが集まって幅広い勢力を形成しているからで、ドイツの仲間たちはそれに接したいのです。日本には、戦争や原子力、人間の搾取や自然の乱開発にたいして、また帝国主義的な安倍政権にたいして決然と反対して闘う強力で広範な運動があること――このことが、ドイツではますます知られるようになっているのです。

 現在の大きな問題として、ベルリンの都市鉄道で働くわれわれは今、絶えざる労働密度の強化という問題に直面しています。「タブレット端末を常時携帯すれば仕事が楽になる」と経営側は言いますが、事実ではありません。そんなことをすれば、運転士はタブレット端末とともに絶えず仕事を家にまで持ち帰ることになるのです。経営側によれば「運転士は今後ますます電子機器を使って仕事をこなすべき」とのことですが、それによって起きることは、駅や事務所、工場で働く仲間たちからどんどん仕事が奪われることです。こういうことは、われわれの労働からますます多くの利潤をあげようとする資本の貪欲さがもとで生みだされている問題です。われわれ労働者が団結し、こうした状況の真の原因について明確に意識する場合にのみ、私たちはこれと闘うことができます。

 東アジアにおいて戦争が切迫している現在、私たちにとって大切なことは、米トランプ政権と日本の安倍政権の戦争にかけた意図を見ぬき、全世界の闘う人びとと共に、これに対して公然とかつ決然と闘うことです。切迫するこの戦争の背後には金融産業と資本があり、彼らは人類を引き続き抑圧するためには核兵器で諸国民をすべて抹殺することさえ平気です。

 私たちはドイツ人として、核戦争の恐怖のもとで生まれそこで生きていかなければならないことがどのようなことか、歴史的によく知っています。ドイツでは、核兵器と戦争に反対して最初に立ち上がったのは西ドイツの人びとでした。その後東ドイツでも、当時の抑圧的な独裁体制にたいして人びとは街頭に出て闘いました。そして今日私たちが認識しなければならないことは、闘いは街頭だけで終わってはならないということです。

 闘いにとって必要なものは、戦争・抑圧・搾取をもたらす既存の社会体制にたいして反資本主義の明確な選択肢を示すことです。この選択肢は、職場の労働者、大学・学校の学生・生徒、そして兵営の兵士たちに明確に示され、彼らが希望をもってそれに積極的に参加できるようなものでなければなりません。

 私たちは戦争とファシズムに対して統一戦線を作らなければなりません。

 老若男女の区別なく、また韓国人であろうとドイツ人であろうと、郡山出身であろうとベルリン出身であろうと、私たちはみんな未来のためにともに闘わなければならない運命にあると思います。この闘いを闘うことは、戦争を経験しなければならなかった私たちの両親や祖父・祖母の世代にたいする私たちの義務です。しかしなによりも、私たちの子どもがあるいはこれから生まれて来る子どもたちが戦争をけっして経験しないで済むようにすること――これは私たちに課せられた特段の義務です。

 その力はどこにあるか? 一緒に闘うことの中にあります。私たちは、友達・同僚・隣人・家族に「反対の意思表示をすることはけっして痛みをともなうものではない」と言おうではありませんか。残業と賃下げに反対! 家賃の値上げに反対! すべての抑圧と搾取に反対! 安倍政権・トランプ政権に反対! 戦争と核兵器に反対! こう声を上げるのです。

 既存の社会体制にたいするレジスタンス(抵抗)に賛成の声を上げましょう! 人間性と人間の尊厳に賛成! 戦争と抑圧にたいする全世界的な統一戦線に賛成! 資本主義に代わる新たな社会に賛成! 心がこもった人間愛の世界体制に賛成! 戦争と帝国主義的侵略にたいする闘いに賛成! このように賛成・反対の声をはっきりと上げていきましょう!

 団結! がんばろう!

※GDL(ドイツ機関士労組)

 ドイツ鉄道の機関士・運転士からなる約3万4千人の労働組合。1千人の組合員を擁するベルリン都市鉄道支部はもっとも戦闘的な支部として知られています。2007~08年には大ストライキ闘争を展開してドイツ全土で鉄道交通を止め、「ストライキ共和国ドイツ」と呼ばれる情勢をつくりだしました。

国際連帯共同行動研究所

新たな労働者の「インターナショナル」の建設を目指す研究所です。