『月報』第3号文字版(6~8ページ)

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「朝鮮戦争を許さない在日朝鮮人の会」結成! 10月9日/大阪

 10月9日、大阪市立生野区民センターにて「朝鮮戦争に反対する在日朝鮮人の会」結成集会が50人の参加で開催されました。(写真右)

 会の代表である関西合同労組阪神支部の支部長・許用皓(ホヨンホ)さん(写真下)が高らかに結成を宣言しました。

 基調報告では「12月開戦」とも言われる戦争準備を急速に進める安倍とトランプを弾劾し、「この会の最大の目的は朝鮮戦争(朝鮮半島を戦場にする侵略戦争)をとめること」だと鮮明にし、「かつての朝鮮戦争は南北分断統治を許し、そのもとで北と南の労働者民衆、在日朝鮮人と日本人は新たな分断を強制された」「問われているのは、民族・国籍・国境をこえた団結、国際連帯だ。帝国主義とスターリン主義による分断支配をうちやぶろう。トランプ、安倍を倒そう」と呼びかけました。さらにこの会の結成にいたる経過として、韓国・民主労総の闘いを知らせるDVD上映会を生野で連続開催し、4月には韓国民主労総とともに朝鮮戦争反対を掲げて初めての鶴橋デモを敢行したと報告。これに恐怖した国家権力による許支部長へのデッチあげ弾圧に対しても鶴橋での抗議デモで反撃し、起訴後直ちに保釈をかちとったと確認しました。

 その上で、「日本社会における在日朝鮮人の境遇や闘いを継承し、怒りを結集し、分断をうちやぶる組織が必要だ。民団や総連の屈服を乗り越えて、新たな団結の砦をともにつくっていこう」と呼びかけました。

 そのための当面の方針として、①民主労総DVD上映会を広げること、②11・5日比谷野音―11・12ソウルの国際共同行動に参加すること、③関合労春闘弾圧を粉砕することが鮮明に提起されました。

「朝鮮戦争に反対する在日朝鮮人の会」結成宣言

 わたしたちは本日、差し迫る朝鮮戦争に反対するために結集し、「朝鮮戦争に反対する在日朝鮮人の会」を結成する。

 朝鮮半島をめぐる戦争の危機は極点にまで達している。トランプは9月19日、国連総会で「北朝鮮を完全破壊する」と演説し、朝鮮半島周辺に戦略爆撃機B1B、空母「ドナルド・レーガン」など配備し、いつでも戦争に突入できる態勢をとっている。安倍はトランプに呼応して、翌日、「対話ではなく圧力だ」と演説した。北朝鮮は「宣戦布告だ」と応酬している。

 安倍政権は、トランプと手を結び、朝鮮戦争への参戦を決断し、走り出した。「北朝鮮への対応を国民に問う」として、明日10日からはじまる総選挙を強行し、朝鮮戦争への国民の「承認」をでっち上げようとしている。「小池新党」は戦争・改憲のアクセル役であり、その狙いは民進党の解体をとおして労働運動に戦争・改憲の旗を振らせることだ。

 今こそ、戦争反対のゼネストでたたかう時だ。そして、労働者が国境を越えて連帯してたたかえば、かならず戦争を止めることができる。10月総選挙、11・5日比谷―11・12ソウルで開催される国際共同行動を朝鮮戦争阻止・改憲絶対反対、ゼネスト―革命を組織するチャンスにしていこう。

 わたしたち労働者階級こそが国家とたたかって社会を変える力があることを確信しよう。韓国民主労総がパククネを打倒したように、労働組合が旗を立て、民衆の総決起をよびかけてたたかえばかならず勝利できる。アメリカでもヨーロッパでも、全世界で労働者民衆の根底的決起がまきおこっている。ロシア革命から100年、今こそ、労働者が天下をとるときが来た。

 在日朝鮮人は戦前戦後をとおして帝国主義戦争と民族分断に対する輝かしいたたかいの歴史をもっている。朝鮮半島をめぐるあらたな戦争が迫る今、民団や総連の屈服・分断を乗り越えて、あらたな団結の砦をともにつくっていきましょう。韓国民主労総を先頭とする朝鮮半島における労働者民衆のたたかい、日本の労働者民民衆のたたかいをひとつに結んで、全世界70億労働者・農民・民衆の根底的解放へ、世界革命の先頭に立ってたたかおう。

2017年10月9日


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韓国 労働改悪打ち破るストライキ闘争が前進!

●パククネ労働政策の柱、「二大指針」の廃棄かちとる!

 ムンジェイン政権は9月25日、パククネ政権のもとで推進されてきた労働政策をめぐる政府指針を公式に廃棄した。「二大指針」は安易な解雇に道を開くものであり、実際にパククネ政権はこれらを活用して公共機関での賃金ピーク制や成果年俸制などを押し通してきた。しかし民主労総は断固としてストライキに立ち上がり、その反動性を全社会に明らかにしてきた。

 こうした中で、ムンジェイン政権もその「廃棄」を公約に掲げて登場した。政権発足から4カ月たってようやくそれを実行に移したのは、6・30社会的ゼネストに始まる民主労総の新たな闘いに追いつめられた結果である。

●学校非正規職労働者が無期限ハンストに突入

 9月27日、ソウルの教育庁前で学校非正規職の労働者たち16人が勤続手当と最低賃金の引き上げを求めて記者会見を開き、無期限のハンガーストライキに突入した。(写真下)

 6・30社会的ゼネスト以来続けてきた団交はこの日までで7回におよんだが、教育部・教育庁は年間360万ウォン(約36万円)もの賃金削減につながる賃金体系改編案を固守し続けている。参加者たちは、政府が要求を受け入れなければ10月にもゼネストに突入すると警告した。

●KTX乗務員もストライキに突入

 9月29~30日、コレイル(韓国鉄道)の子会社で働く非正規職のKTX(韓国高速鉄道)乗務員が、11年ぶりのストライキに突入した。スト参加率は99%以上と圧倒的だ。今回のストでは5%の賃金引き上げや能力給廃止、賃金差別撤廃、職場内セクハラ根絶など五つの要求が掲げられている。29日にはソウル駅でスト勝利にむけた決意大会が開催され、全国から組合員が結集した。(写真上)

●東洋セメントの労働者、3年ぶりの職場復帰かちとる

 民主労総の東洋セメント支部がこの10月、正規職労働者として職場復帰を実現する。934日間におよぶ闘いでもぎとった大勝利だ。

 東洋セメント支部は非正規職労働者への差別待遇改善を求めて結成されたが、資本はなんと「労組を結成し、不当に労組活動をした」という理由で2015年に社内下請け業者との契約を打ち切り、非正規職労働者全員を解雇するという報復攻撃に出た。それ以来、支部の労働者たちは光化門でのテント籠城(昨年11月の訪韓闘争で動労千葉訪韓団も現場を訪れた)や、パククネ退陣闘争のただ中での高空籠城闘争を継続してきた。

 9月28日にはソウルで闘争勝利報告会が開かれ、支部長は「復帰後さらに激しく闘う」「非正規職撤廃という未完の勝利を達成するために最後まで闘う」と決意を語った。民主労総のチェジョンジン委員長代行は「違法派遣に警鐘を鳴らし、連帯の力がいかに大きいかを示した」勝利だと強調した。


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Photo News

10月8日 三里塚闘争

 成田市東峰の畑で、三里塚芝山連合空港反対同盟が主催する全国総決起集会が「農地死守・第3滑走路粉砕! 安倍政権打倒」を掲げて開催されました。闘う労働者・農民・学生・市民710人が全国から駆けつけ、集会後にはデモも行いました。

衆議院議員選挙 東京・杉並

 10月22日に投開票が行われた衆議院議員選挙で、全学連委員長・斎藤いくまさん(写真左)が東京8区(杉並区)から立候補。「国難突破解散」などとして年内にも朝鮮半島での戦争に踏み出そうと狙う安倍や小池と対決し、「この国に革命を」「生きる誇り、とりもどそう」を掲げて全国から駆けつけた労働者・学生とともに闘いぬきました。15日には青年を先頭に600人のデモを行い(写真上)、街に「斎藤いくまを国会へ!」「朝鮮戦争を許さないぞ!」のコールを響かせました。

国際連帯共同行動研究所

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新たな労働者の「インターナショナル」の建設を目指す研究所です。