国際連帯共同行動研究所

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第19号(P.8)広島教職員100人声明を世界に発信

 2月10日、現職83人、元職26人の計109人が、「改憲・戦争阻止! 教え子を再び戦場に送らない! 広島教職員100人声明」(右に抜粋を掲載)を発しました。 動労千葉国際連帯委員会は声明の英訳を全世界に発信し、反響が広がっています。アメリカのロジャー・スコットさんから届いた支持アピールの抜粋をご紹介します。(動労千葉国際連帯委員会・内田しをり)** 「『教え子を再び戦場に送るな!』と、公教育の民営化・外注化に反対し、戦争放棄をうたった憲法の改悪を許さず闘う皆さん、平和と社会的・経済的正義そして環境保護と国際連帯を志す全世界の数百万の人々と共に、私は心からみなさんの闘いを支持します。 民主主義や正義は、普遍的な公教育によってこそ裏打ちされ支えられます。公教育の民営化は、教育がもつ『人の心を満たし解放する力』を掘り崩します。 皆さんの重要かつ正義の闘いを心から支持します」☆ロジャー・スコットさん/RNRC(南京大虐殺賠償連盟)創設者・執行委員、CWJC(「軍隊慰安婦」正義連盟)メンバー、AFT2121(アメリカ教員連盟・サンフランシスコ私立大学教員支部)、SFLC(サンフランシスコ労組評議会)委員【広島教職員100人声明(抜粋)】◎私たち広島の教職員は、戦争と核の惨禍をくり返さないために、憲法9条への「自衛隊」明記と「緊急事態条項」新設に反対します。◎私たちは、今こそ教職員として宣言します。教え子を再び戦場に送らない! 子どもたちに「国を守るために命を捨てよ」と教える戦争教育の復活を許さない。教育を国の戦争の道具にすることは絶対に許さない。◎被爆地ヒロシマから全国の教職員の仲間に、改憲と戦争を許さない行動を呼びかけます。(中略) いったい、これまでの戦争で、「自衛のため」と言わなかった戦争があったでしょうか。「自衛」の名のもとに行われた侵略戦争に組み込まれ、原爆による被爆という人類史上かつてない惨劇を体験したヒロシマ。もう二度と戦争をさせないという思いが、私たちヒロシマの教職員の原点でした。 このヒロシマの教職員の闘いと団結を破壊するために、文部省是正指導による「日の丸・君が代」強制と大量処分がありました。そして教職員の非正規職化や学校業務の民営化や外注化は、職場の分断、組合つぶし、団結破壊をもたらしてきました。 しかし、私たちの戦争絶対反対の思い、「教え子を再び戦場に送るな!」の固い意志は決して押しつぶされてはいません。私たちは、二度と戦争を許しません。二度と子どもたちを戦場には送りません。国策に従い、「国・天皇のために命を捧げることが何にもまして尊い」「国を守れ」と子どもたちに教え込み、戦場に送り出してしまった痛苦の歴史を絶対に繰り返しません。 9条に自衛隊が書き込まれたら、学校では、「自衛のための戦力保持、武力行使、戦争は正しい」 と教えなければならなくなります。改憲と戦争教育は一体です。戦争で殺し、殺されたのは誰だったでしょう。一握りの権力者・資本家のために、犠牲になるのはお互いの国の労働者です。私たち労働者は殺し合いたいわけではない、戦争なんていらないのです。 「戦争だけは許さない」「教え子を再び戦場に送らない」。このことは、教職員である以上、絶対に譲れません。改憲と戦争は、子どもたちを教え育むことと相いれないのです。

第19号(P.7)ドイツ 交通労働者を先頭にストの波

世界・ヨーロッパの激動情勢の中、EUの基軸帝国主義ドイツで、労働協約改定期を迎え、交通をはじめ公共部門や鉄鋼・金属産業などで闘いが激化している。 2月12~13日、公共部門の労働者が全国で賃上げと労働時間短縮を掲げてストライキに立った。ベルリンでは1万2千人の労働者が学校や託児所を閉鎖。教育・介護労働者は27~28日に再度のストに立った。 2月15日にベルリンで賃上げと労働条件改善を求める交通ストが行われ、未明の3時30分から正午まで、ベルリン市交通局(労働者14,500人)の地下鉄・路面電車・バスが完全に止まった。乗客の支持はあつく、スト破りの余地はなかった。 「ベルリン市交通局」経営の地下鉄(U-Bahn)と連邦政府直営の「ドイツ鉄道会社」のベルリン都市・近郊交通(S-Bahn)との賃金格差への不満が高まっていた。 この格差は、ドイツ鉄道会社の労働者を組織するGDL(ドイツ機関士労組)とEVG(鉄道・交通労組)がストで闘い続け、まがりなりにも要求を貫徹してきた一方で、ベルリン市交通局の労働者を組織している公共サービス労組(ver.di)が、この7年間ストを放棄して攻撃に屈服してきたことによる。 ベルリンは、「赤と緑(社民党・左翼党/緑の党)の連立市政」が、新自由主義の緊縮財政政策の先兵となって低賃金化、人員削減、社会保障制度の解体を強行してきた。今回の協定交渉でも、ベルリン市政に支えられた経営者団体は、運転士の休憩時間を1時間短縮する一方で、1回の勤務時間を延長しようとしている。さらに、人員不足を理由に週45時間までの勤務時間延長を要求している。ベルリン市交通局の職場では現在、病気などによる欠勤率が最大12・8%に及び、業務の維持に問題が生じている。 ドイツは低賃金労働者の割合が22・5%でEU内トップ、ミニジョブ(平均賃金が月額450ユーロ以下で非課税の職)についている労働者の割合が全労働人口の23%(3270万人)、ダブルジョブが教育・医療・社会保障などの分野を中心に340万人という状況だ。階級的労働運動の課題は大きい。(動労千葉国際連帯委員会 Y・S)写真は、上から(上)ベルリン市交通局前で抗議のデモ(下)ストに決起したバス運転士たち

第19号(P.6)沖縄  3・16県民大会 安倍への怒り爆発

安倍政権が3月25日から辺野古の新たな区域への土砂投入を宣言する中、3月16日に「土砂投入を許さない!ジュゴン・サンゴを守り、辺野古新基地建設断念を求める県民大会」が那覇市の新都心公園で開かれ、主催者の目標を超える1万人以上が結集した。開始前に会場は埋め尽くされ、最寄り駅から会場への列も貸切バスでの来場者も、開始時間後も途切れることがなかった。 県民大会は主催者を代表して、共同代表であり、星野文昭さん解放を求める意見広告(琉球新報と沖縄タイムスに掲載)に名前を連ねた稲嶺進・前名護市長のあいさつから始まった。稲嶺氏は「このような県民大会を何度開催し、県民の意思を示さなければならないのか。ワジワジーする」「この2月の県民投票で沖縄の民意は示された。しかし岩屋防衛相は、『県民投票前から工事は続行するつもりでいた』と言った」と激しく弾劾し、「(国の)間違った計画を白紙撤回するまで力を合わせて頑張ろう」と力強く訴えた。さらに各地を代表した若者の訴えには、会場から多くの拍手が送られた。 最後に、「土砂投入をやめろ!」「民意は示された!」のメッセージボードをかざし、「ガンバロウ」を三唱して終了した。 採択された県民大会決議は、日本政府に対し、県民投票の民意に従い、辺野古新基地建設をただちにやめるよう訴えるとともに、すでに辺野古の海に投入した埋め立て土砂の撤去、オスプレイの配備撤回、普天間飛行場の即時閉鎖と返還などを要求している。 大会から2日後の18日、北部の今帰仁村(なきじんそん)の港にジュゴンの死骸が漂着した。生息が確認されていた3頭のうちの1頭と見られ、他の2頭の消息も不明だ。辺野古の工事や土砂運搬船の航行によるものであることは明らかだ。怒りは沖縄全島を覆っている。 全国港湾労組は、2月24日に続き3月31日から波状的にストライキに立つことを決定した。県民投票の圧勝からさらに次の闘いへ! 新たな全島ゼネストに向かって闘いぬこう!  (研究所事務局)

第19号(P.5)韓国 民主労総 3・6ゼネストに2万人決起

 ムンジェイン政権は財閥の要求を受け入れ、「弾力勤労制」(変形労働時間制)の拡大や労働者の権利を奪う法改悪を矢継ぎ早に進めようとしている。許しがたいことに、争議時の職場占拠禁止やスト破りの容認、使用者による一方的な団体協約解約の容認なども狙っている。 これに対して3月6日、民主労総が労働法改悪阻止や労働基本権の獲得などを掲げてゼネストに立ち上がった。ソウルの国会前で開かれた総力闘争大会には3千人が結集し、全国13カ所で約2万人が決起した。民主労総はこの日を労働改悪阻止のゼネスト闘争の本格的な出発点と位置づけ、国会前での籠城(ろうじょう)闘争に突入。3月末の第2次ゼネスト、4月の大規模ゼネストの方針も打ち出した。3・1独立運動100周年 各地で行動 日帝の植民地支配下におかれていた朝鮮の労働者人民が民族解放を求めて立ち上がった1919年の3・1独立運動から100年。民主労総がムンジェイン政権による弾力勤労制(変形労働時間制)拡大反対の3・6ゼネストを構える中、全国で行動が行われた。プサンでは民主労総が主導して市民大会を開催し、日本政府や戦犯企業への謝罪・賠償を求めた。徴用工像を日本総領事館前に設置しようとしたが、許しがたいことに日本政府の要請を受けた警察に阻止された。 2月28日には、韓国と北朝鮮の計76の女性・市民団体がソウルで記者会見を開催した。日本軍軍隊慰安婦被害者の支援団体代表は「日本が自らの戦争犯罪を認め、日本軍性奴隷制と強制労働被害者たちに対する法的責任を果たすその日になって、ようやく私たちは本当に解放されたといえるだろう」と語った。(動労千葉国際連帯委員会・内田しをり)写真は上から、①テウ造船売却反対の訴え②赤いゼネスト旗を先頭にデモ③組合員たちが一斉に「労働法改悪阻止!」のバナーを掲げる④プサンでの市民大会

第19号(P.4)日韓連帯 旭非正規職支会 第4次遠征闘争へ AGC本社に要請書を送付

2月15日、韓国テグ(大邱)地方検察庁キムチョン(金泉)支庁が、AGCファインテクノ韓国(当時代表・ハラノタケシ)と下請け会社GTSの当時の代表などを派遣法違反の疑いで起訴しました。 3月25~30日の日本遠征闘争を前に、旭非正規職支会はAGC(旧・旭硝子)本社に要請書(右に抜粋を掲載)を送付しました。 これに対してAGCは「本件につきましては、AGCファインテクノ韓国株式会社において適切に対応しており、AGC株式会社としてコメントする立場にはありません。従いまして、当社としましては、要請書で要求されている事項につきまして、お受けできないことを、この書面にて回答いたします」などと返答してきました。 しかし、労組結成の報復にメール1通で178人もの労働者の首を切って路頭に放り出した卑劣な資本のどこが「適切」なのか! そもそも、「AGCファインテクノ韓国は別法人」と言って毎回逃げ回るAGC本社がなぜAGCファインテクノ韓国の対応を「適切」などと言えるのか! 労働者一人ひとりの命や人生などなんとも思わない、本当に許しがたい対応です。 2015年の労組結成に対する178人集団解雇から4年。AGCに今こそ責任をとらせ、解雇撤回・原職復帰をかちとりましょう! 次号では、第4次遠征闘争の報告をたっぷりと掲載する予定です。(動労千葉国際連帯委員会・内田しをり)【要請書】 2019年2月15日、大邱司法検察庁金泉支庁は、AGCファインテクノ韓国(株)およびハラノタケシなどを不法派遣(派遣勤労者保護などに関する法律違反)の嫌疑で起訴しました。すでに労働部も2017年9月、「AGCは社内下請け会社労働者178名を直接雇用しなさい」という是正命令を出しました。AGCの不法行為が明確になりました。 2015年7月、AGC非正規職労働者たちは、集団解雇されました。3年9カ月が過ぎました。その間、韓国労働部と検察は、AGCの社内下請け会社労働者採用を不法派遣と判断しました。不法行為は処罰を受けなければなりません。被害を受けた労働者たちの権利は一日も早く回復されなければなりません。 旭非正規職支会は3月25日からAGC本社抗議訪問のため日本に行く予定です。3月28日のAGC第94回株主総会を前にしています。株主総会を前に円満な解決のために面談を要請します。(中略) 旭非正規職支会は、面談と共に下記内容を要求します。 日本AGCが、旭非正規職支会組合員たちに対する不法派遣を認定し、希望するすべての解雇労働者たちをAGCファインテクノ韓国(株)で、正規職として雇用するように指示することを要求します。 GTSが旭非正規職労働者たちを集団解雇したことについて、日本AGCとAGCファインテクノ韓国(株)に法的責任があります。解雇問題をただちに解決するために、AGCはAGCファインテクノ韓国(株)が労働組合を認め、旭非正規職支会との交渉に応じるよう指示することを要求します。2019年3月13日 金属労組亀尾支部旭非正規職支会写真は、昨年3月2日に東京都内で開催された旭非正規職支会支援・連帯集会。右からナムギウン首席副支会長、ソンドンジュ文化体育部長、チャンミョンジュ調査統計部長

第19号(P.2~3)3・10国際シンポ-3・11反原発行動が大成功

「事実を発掘し続け、語り続ける」 3月10日、福島市で「第3回被曝 ・ 医療 福島シンポジウム」が開催され、県内各地と全国から200人を超える人が参加しました。 琉球大学名誉教授の矢ケ崎克馬さんは「ICRP(国際放射線防護委員会)は科学を破壊し、放射線被害をがんなどのきわめて狭い疾病に閉じ込めている」と述べ、さらに「放射線で命を奪うことを『公益』が勝れば許されるとし、原発の放射線による殺人を『正当化』して社会的認可を与えるものだ」と徹底的に断罪しました。 次に、南相馬市の小高赤坂病院理事長・院長の渡辺瑞也さんが、「福島原発事故による健康被害は起きていないなどと言うのは論理的にありえない」と語り、自身や身近な人の病気にふれ、患者さんからも、知人や友人の急死やがん発症の話を多く聞くと報告しました。また、「原発事故に対する賠償制度は加害者の保護に厚く、被害者に冷たい」と怒りを込めて解説し、「背後にIAEA(国際原子力機関)という巨大な核戦略体制が存在する。世界の人と連携し粘り強く対峙していくことが大事」と訴えました。 韓国・東国大学医学部教授のキムイクチュンさんは、韓国の原発政策などについて報告。さらに、米英仏の原発労働者30万人以上を対象に平均27年間追跡調査した結果を紹介し、低線量の被曝でもがんの増加率は被曝量に正比例したことを明らかにしました。IPPNWからのビデオレター(下に抜粋を掲載)も紹介されました。 パネルディスカッションと質疑応答が行われ、最後に渡辺さんが「IAEAや国・福島県当局の今の対応がいつまでも通るとは思わない。県民一人ひとりの中にマグマのように沈潜している思いが、いつか主張となって出てくる。事実を発掘し続け、語り続けるのがわれわれの役割」と語りました。700人が郡山市内をデモ 2011年の東日本大震災と福島第一原発事故から8年目の3月11日、福島県郡山市で3・11反原発福島行動19が開催され、700人が結集しました。 集会で主催者あいさつに立った動労福島の橋本光一委員長は「汚染水も汚染土も現実には何も解決していません」「安倍の改憲もトランプの核戦争も阻止しましょう。原発事故の責任を取らせ、原発を廃炉にしましょう」と呼びかけました。 核廃棄物最終処分場建設に反対して不屈に闘うドイツのゴアレーベンからのメッセージが紹介され、さらに、福島県浪江町の「希望の牧場・ふくしま」の吉沢正巳代表が「3・11は終わっていない。戦争の時代、原発の時代への逆戻りに対して闘いを続けよう」と熱く訴え。動労水戸の石井真一委員長も常磐線全線開通に絶対反対で闘う決意を表明しました。 現場からは、愛媛県職労の宇都宮理書記長、京都府職労舞鶴支部の長岡達也支部長がそれぞれ地元の伊方、高浜・大飯原発などの再稼働阻止闘争を報告。「改憲・戦争阻止! 教え子を再び戦場に送らない! 広島教職員100人声明」呼びかけ人の倉澤憲司さんは、文科省が発行した放射能安心キャンペーン副読本の配布を許さず、すべて回収させた勝利を報告しました。 全国農民会議の鈴木光一郎さん、三里塚芝山連合空港反対同盟の伊藤信晴さんも市東孝雄さんとともに登壇し決意を語りました。診療所建設委員会代表の佐藤幸子さんが福島の状況を語り、ふくしま共同診療所院長の布施幸彦医師は東京オリンピック返上、改憲阻止、安倍打倒を訴えて闘おうと呼びかけました。 集会後は郡山駅までのデモに出発。途中、何人もの市民がデモ隊に手を振ったり、笑顔でこぶしを上げたりして応えてくれました。  (研究所事務局)【IPPNW(核戦争防止国際医師会議)ドイツ支部のメッセージ】  福島県立医大が政治的圧力のもとにおかれていることが問題です。日本政府だけでなくIAEA(国際原子力機関)も、事態をなんとか過小評価しようと必死になり、子どもたちに検査を受けさせないようにしたり、検査結果は原発事故とは関係ないと言ったりしています。しかし、福島と日本全国の人々には、全世界の人々と同様に健康に生活し、環境についての正確な情報を得る権利があります。県立医大や日本政府、原発企業などが現在のような態度をとり続けることを許すわけにはいきません。 今この瞬間にも汚染水が海洋に放出され、地下に染み込み、膨大な量の放射能が山や森に蓄積されています。私たちIPPNWは引き続き、福島の状況について目を離さず、福島県立医大の提出するデータをチェックしていきます。そして、日本政府が正しい対策をとることを要求し続けていきます。(抜粋)写真の絵解きは、上から(上)集会場で一斉に「なくそう原発!オリンピックやめろ」のボードを掲げる(3月11日)(中)県内外から集まった参加者で国際シンポジウムの会場は満員に(3月10日)(下)郡山市街を元気にデモ(3月11日)

第19号(P.1)星野さん解放へ 国連に通報

3月14日、無実で獄中44年の星野文昭さんの解放に向け、妻の星野暁子さんがスイス・ジュネーブの国連人権理事会に通報を行った。 日本の法務省矯正局と徳島刑務所による重大な人権侵害を告発し、「日本政府・法務省による44年間という長期拘禁=残酷な刑罰から星野文昭さんは解放されるべきだ」「無期刑受刑者、全受刑者への拷問的処遇を止め、人権と自由の回復を」と訴えるものだ。 これを受けて翌3月15日、東京・丸の内の日本外国特派員協会(FCCJ)で、星野暁子さんと再審弁護団の岩井信主任弁護人、藤田城治弁護人、元参議院副議長の角田義一弁護人が記者会見を行った。14日に更生保護委員会による星野さんへの2回目の面接が徳島刑務所で行われ、仮放免審理が文字通り最終局面に入る中での重大な行動となった。国内外の多くの通信社・個人が参加した。 司会を務めたイタリア人ジャーナリストは冒頭に、「無期懲役それ自体が重大な人権侵害だ。しかし星野さんは世界的に見ても最長レベルの獄中生活を強いられている」と切り出した。司会を藤田弁護士に交代し、岩井弁護士が、星野闘争の概要と、無期懲役刑の終身刑化や仮釈放手続きの不透明性と非民主的な運用、恣意(しい)的な懲罰の実態を暴いた。さらに、角田弁護士が「どんな困難があっても星野さんを奪還したい」と力強く述べた。 獄中結婚して33年になる暁子さんが、「私がなぜ国連人権理事会への通報を思い至ったかというと、国内の議論だけでは、閉ざされた仮釈放を押し開き、44年も拘束されている夫の文昭を取り戻すことができないと思ったからです」「日本の刑務所の人権侵害状況を改めて告発します。国際世論の力で獄中44年の星野文昭を救ってくださるように、よろしくお願いいたします」と文昭さんの解放を切々と訴えた。 質疑応答も活発に行われた。暁子さんをはじめとして、発言者それぞれの星野さん解放に向けた心からの思いが参加者の胸を打つ会見として大成功した。   (研究所事務局)写真の絵解きは、外国特派員協会で記者会見左から星野暁子さん、藤田城治弁護人、角田義一弁護人、岩井信主任弁護人(3月15日 東京・日本外国特派員協会)

第18号(P.8)Photo News  沖縄県民投票「辺野古新基地NO!」が圧倒

 2月24日の沖縄県民投票は、投票総数60万5385票(投票率52・48%)で、辺野古埋め立てに「反対」が71・7%の43万4273票を占める結果となった。昨年9月の沖縄県知事選で史上最多の票を得た玉城デニー知事の得票数を約3万7千票余りも上回った。 何よりも、今回の県民投票で新たな世代が立ち上がり始めた。出口調査では、世代ごとで「賛成」票を投じた割合が最も低かったのが10代だった。これからの沖縄を担う最も若い世代が辺野古新基地建設を阻止する闘いの先頭に立ち始めたのだ。 しかし、安倍政権は県民投票の翌日も工事を強行している。安倍は「(普天間基地の辺野古移設を)これ以上先送りすることはできない」と言い放ち、防衛相・岩屋毅は工事の続行を明言した。沖縄の闘いは安倍政権の改憲・戦争攻撃との激突の最先端だ。だからこそ日帝・安倍にとって引くに引けない攻撃、労働者人民にとっては命のかかった絶対非和解の闘いなのだ。 沖縄の労働者階級の闘いはすでに、これまでの辺野古現地での20年余りの陸・海での実力闘争の地平をもこえた、新たな実力闘争へと進んでいる。その方向性を示したのが2月4日の港湾労働者のストライキだ。3日間のストで沖縄の物流は完全に止まる。沖縄の全島ゼネストと本土の労働者の決起が結合すれば、辺野古への新基地建設を本当に阻止することができる。 県民投票の渦中で星野文昭さんの解放を求める意見広告が地元2紙に掲載され、星野さん解放と辺野古新基地建設阻止が一体の闘いとなった。3・16の沖縄県民大会を大成功させよう。(改憲・戦争阻止!大行進沖縄事務局)写真は、上から一人ひとりが生き方をかけて立ち上がった

第18号(P.7)ベネズエラ 米帝のクーデター策動許すな

●豊富な天然資源と民営化狙う米帝 南米ベネズエラで1月23日、フアン・グアイド国会議長がニコラス・マドゥロ大統領に反旗を翻し、「暫定大統領」就任を宣言した。その数分後には米大統領トランプが「グアイド議長をベネズエラの臨時大統領と公式に認める」との声明を発表し、マドゥロを追放すると宣言。英仏独をはじめ50カ国以上の政府もグアイドを暫定大統領として承認し、米政府の呼びかけに応えてグアイド支持を表明するベネズエラ軍の幹部も現れた。 トランプはその後、1月28日にベネズエラの国営石油企業に対して米国内の資産凍結などの経済制裁を発表し、2月に入って石油企業総裁ら個人も対象に追加した。4月28日以降には原油代金の支払口座をグアイド側に切り替えるとしている。 米軍による「人道支援物資」の搬入をめぐってコロンビアやブラジルとの国境では衝突が発生し、住民2人が死亡した。グアイドは軍事介入を要請することも示唆している。  アメリカ帝国主義は明らかに、「人道上の危機」を口実とした軍事介入を計画している。その狙いは、サウジアラビアをも上回る世界最多の石油資源をはじめ、金や鉄鉱石などの豊富な天然資源だ。ボルトン安全保障担当補佐官は「ベネズエラの広大な未開発の石油埋蔵量のため、ワシントンはカラカス(ベネズエラの首都)での政治的成果に大きな投資をしている」と言い放ち、石油資源国有化でベネズエラから締め出されてきた米石油メジャーを再上陸させる意図を隠そうともしていない。ボルトンが記者会見の際に持っていたメモに「コロンビアに5千人規模の米軍」と書かれていたことも明らかになっている。 米帝は19世紀以降、中南米・カリブ海周辺地域を文字通り「裏庭」とし、その資源や権益を独占することで帝国主義としての自己を形成してきた。とりわけチリでは73年にピノチェトを使ってクーデターを行い、チリ社会を「新自由主義の実験場」とした。そしてアルゼンチン、ウルグアイ、ブラジルにも軍事政権を誕生させた。そして今、米帝と戦後世界体制の危機が極限的に深まる中で、グアイドを通じたクーデターを試みているのだ。●必要なのは真のプロレタリア革命だ 米帝はベネズエラ経済を破壊し、人民に苦難を強制することをとおして軍事介入しようとしている。 ベネズエラでは現在、170万%近いハイパーインフレ、失業率35%、GDP成長率マイナス18%という現実のもと、食料品や医薬品の不足で多くの人々が命を落としている。生きていけずに国外へ脱出した人々は15年以降で人口の1割=約300万人に上り、19年中には500万人を超えると試算されている。 前大統領ウゴ・チャベスは、帝国主義と一体の独裁体制を打倒して民主化し、労働者人民の自主的な組織化・自治を推進するとともに、貧困との闘いを進めて支配階級を恐怖にたたきこんだ。だが、ランク・アンド・ファイルの労働者と農民による工場や農地の実力接収、生産管理へと踏み込み始めた時、それを押しとどめ、ブルジョアジーの延命を許した。結局、労働者を「上から」救済しようとすることに逆戻りし、貧困の根を絶つことはできなかった。べネズエラの主要な工業、流通を今も握っているブルジョアジーは、マドゥロ体制の転覆を狙った米帝と結託して意図的に物資不足をつくりだしてきた。 さらに、近年の原油価格の下落は外貨収入の96%を石油に依存する経済構造を直撃している。困窮にたたきこまれた労働者人民からは、「悲劇が日常だ。国を変えなければいけない」という叫びが上がっている。 しかし、米帝による軍事介入はこうした人々の苦しみを解決するためのものではなく、むしろ真逆だ。ベネズエラをはじめ全世界で、人々が「戦争はたくさんだ」「アメリカはベネズエラから手を引け」と声を上げ、行動に立ち上がっている。 ベネズエラの労働者人民の解放はマドゥロの政策を支持する先にも、米帝によるクーデターの先にもない。必要なのは、ベネズエラの労働者階級自身による真のプロレタリア革命だ。(動労千葉国際連帯委員会・内田しをり)写真は上から「アメリカ・カナダはベネズエラでのクーデターをやめろ!」――カナダでも行動が行われている

第18号(P.6)闘いは続く パレスチナ帰還大行進

日本アラブ未来協会 田中 博一 昨年の3月30日「土地の日」から始まったパレスチナ・ガザの帰還大行進は年末までに死者190人超(子ども60人)、負傷者約6400人で、そのうち外科手術を受けた者120人(子ども21人)、四肢が麻痺した者22人と、多大な犠牲を出しながら今年になっても運動は盛り上がっている。 一方イスラエルは封鎖を強め、ガザを殺人兵器の実験場としている。Elbit社はアリゾナ-メキシコ国境の壁建設に関わる調査で1億4500万ドルの契約を得ている。イスラエル株式市場は2010年以来、ガザ攻撃が始まると軍事産業会社が高値を付けるのを常としている。 ヨルダン川西岸地区では、トランプ米政権のエルサレム首都容認を追い風とした暴力的なパレスチナ人の家屋破壊と住民追い出しをエルサレム旧市街を中心に行っている。 ヘブロンの暫定国際監視団はイスラエル政府の任期更新不許可で撤退せざるを得ず、入植者たちは一層凶暴にパレスチナ住民を襲撃している。 2017年の統計では381の家屋破壊、588人の住民追い出しを行い、2000戸を超える入植者用住居を建設している。パレスチナ人にはほとんどの場合、建築申請の許可は下りていない。家屋破壊・住民追い出しと入植者用住居の建設はイスラエル政府の伝統的な西岸地区における政策だ。 ガザ地区では 1日3~4時間以下の通電で、破壊されずに残った上下水道の施設、医療機関の稼働が制限され、ガザ住民の健康が危ぶまれている。世界銀行の報告書によると、ガザ地区の住民の貧困率は80%に達し、いかなる形であれ、社会的支援や国際団体の救護品に依存して生活している。  このような苦しい状況の中での200万ガザ住民の決死の闘いは、現代世界を根底から覆す闘いに発展せざるを得ない。写真は上3枚目から、1、女性がシューティングゲーム感覚でガザのフェンス沿いを警備している。射撃もミサイル攻撃もできる。アメリカが売り込んだ新兵器。2、対照的な原始的武器で対抗するパレスチナ住民3、ガザを海上封鎖する工事4、波打ち際での抗議デモ。